進化の過程でポロリをさがす
社会や歴史の教科書の、最初の方のページに載っている、進化の過程の絵を知っているだろうか?
猿人から徐々に立ち上がるとともに、人間らしくなっていくあれだ。誰でも一度は目にしたことがあるだろう。自分はこれを進化4人衆と呼んでいる。
実は、ほとんどの進化4人衆は、右足を前に出して描かれている。
なぜなのか、大方予想はつくが、ここではあえて触れない。
でも本当に、100%右足を前に出しているのだろうか?もしかしたら、左足が前の図もあるのではないだろうか?
これは、自分が探すしかない。そうだ、ポロリを探そう。ああ、ネアンデルタール人のポロリが見たい。
進化4人衆のポロリを拝むには、まずは進化4人衆を集めないといけない。とりあえず、地元の友達に「仮面浪人するので世界史の教科書ください」という、ラインを送った。相手に不信感を抱かせないよう、仮面浪人を口述として使ったため、地元で仮面浪人生だと思われてしまった。
そうして、集まった教科書がこれだ。
ほとんどの人が古い教科書は捨てていたため、10冊ほどしか集まらなかった。3月の下旬に集めていたら、もっと集まったかもしれない
もらった教科書を調べた結果、進化4人衆は下のような3つのパターンに分かれていた。
ここからはパターンごとに紹介していく。
パターン1 載ってない
これは想定内だが、載っていないパターンがある。驚いたのが、小学生の教科書には、進化4人衆が存在しないこと。最初のページで、当たり前のように縄文時代の話から入る。
小学生の時に、進化4人衆を見ていた気がしたが、勘違いだった。もしかしたら、小学生の中には縄文時代に、急に人類が誕生したと思っている子がいるかもしれない。
あと、問題集系も同じく載っていなかった。
また、頭だけがフィーチャーされているものもある。入試に出るのは頭の大きさについてが多いためだ。そのほうが効率がいい。有名な山川出版社の教科書も、頭だけだった。
パターン2 ノーマル(右足を前に出す)
いわゆるノーマルタイプだ。このパターンは冒頭にも書いたように、なぜか4人とも右足を前に出している。ここまで揃っていると逆に不自然だ。西東社と帝国書院がノーマルパターンを採用している。
帝国書院の原人と旧人が持っている石が、ほとんど同じ石だ。236万年もの間、代々受け継がれてきたのだろう。そんな大切な石を、新人は捨ててしまっている。脳の発達とともに、石が無駄なことに気づいてしまったようだ。利便性だけを追求する人間の強欲さを、進化4人衆は教えてくれる。
パターン3 恥じらいを覚える
原人から旧人へとなる過程で、恥ずかしいという感情が芽生えてしまうパターンだ。第一学習社と浜島書店がこのパターン。
浜島書店の旧人のパンツの丈がギリギリを攻めているが、しっかり手でガードしている。進化4人衆は、グラビアの手法まで取り入れている。
結局、ポロリしてしまっている進化4人衆は、もらった教科書の中には見つけられなかった。念のため、最新のものを三茶のTSUTAYAで2冊買ってきたが、今年一番無駄な出費となった。
学校で使うことが目的な以上、過度な露出には規制がかかっているのかもしれない。ただ、貰ったものの中にあった歴史マンガに、ポロリした猿人と原人を見つけた。
これは、前の人が持っている骨の角度を変えれば隠せるのに、あえて隠していない。どうしても見せたいという漫画家の意地を感じる。
結果として、ポロリ進化4人衆は見つからなかったが、ひととおり教科書を見て、新たな謎が生まれた。なぜか新人になると、みんなひげを伸ばすことだ。これは出版会社の違いに関わらず、すべての進化4人衆に共通している。誰かこの謎を解明してくれ。
余談
この記事の内容と関係ないが、1964年のオリンピックのポスターも、右足を前に出している人が多い。
おしまい。